戸建ての家に住み続けていくと経年劣化があり、傷んでくる箇所が増えてきます。もちろん部分的な修理はするとしても、この先また何十年と住み続けることを考えるとリフォームまたは建て替えを検討しなければなりません。しかし、どちらにすべきか判断に迷うという方もいらっしゃるかと思いますので、今回はリフォームと建て替えのメリットやデメリットなどについてご紹介いたします。
1. リフォームのメリット・デメリット
「リフォーム」というのは、家そのものは手をつけずに、あくまでも外装や内装などのパーツを新しくしたりすることを指します。例えば外壁を塗り直したり、トイレの便器を最新モデルに入れ替えたりなどです。いずれにしても部分的な工事となりますので、着工から工事完了までの期間が短くて済むということと、原則的には工事中であってもそのまま住み続けることができるので、仮住まいなどを用意する必要がありません。また、部分的な工事が可能ですので、予算の範囲内でできる工事だけを行うことができるということもメリットの一つです。
デメリットとしては、家の骨組みを変えることができないためその範囲内で納まる工事しかできないということです。柱などを取り除いて間取りを変更することも不可能ではありませんが、大黒柱などの重要な柱はそのまま残さなければならないため制限があります。さらに、骨組みをそのまま残すことによって、リフォームした部分については最新となり強度についても問題はありませんが、残している部分に関しては新築から劣化していく一方のため、強度が不安です。
これまで大切に住んできた家ですので、どなたであっても愛着はお持ちでしょう。これまでの雰囲気を残しながらも、部分的な修繕や取り替えを行うことで、さらに永く住み続けていくことができます。
2. 建て替えのメリット・デメリット
建て替えはその名の通り、一度家を解体してまた初めから建て直すということです。住み続けていく中で間取りや動線が不便になったり、今のライフスタイルに合わせてガラッとテイストを変えたいという気持ちが湧いてきたりしてもおかしくありません。その場合に建て替えはベストな選択といえるでしょう。
そして家の建物としての耐久性を見直すこともできるということも大きなメリットです。新築時の基準では問題がなかった強度も、法律が改正され、厳しくなり、その基準を満たすべくさまざまな技術がこれまで開発されてきました。やはり古い建物は構造的に劣っていることがほとんどです。しかし建て直しであれば改めて最新の材料や技術、構造を取り入れることが可能です。
また、リフォームに比べて比較的スムーズにローンを組むことができるというのも特徴の一つです。建て替えの場合には工事期間中は別の仮住まいなどで生活しなければなりません。そのため計画的に準備した上で工事を開始するというスケジュールとなります。また建て替えは工事期間が長いです。今ある家を解体するところから始まり、基礎の見直しをしつつ新たに建てますので、最低でも数カ月はかかってしまいます。さらに固定資産税を始めとする税金がかかってしまうということもデメリットとして挙げられます。
3. 費用面の違い
費用面に関してはリフォームのほうが安く済むケースがほとんどです。当然建て替えの場合には、まずは解体作業を行うことになりますので、その作業費や解体後の廃材の撤去や処分にも費用が発生します。その後に家の基盤でもある基礎部分の作り直しとゼロからの建築に伴う費用もあれば、工事期間中の仮住まいの賃料と2回分の引っ越し費用もかかるため通常の新築以上の費用を準備しなければならないことは必至です。
一方でリフォームの場合には、まず解体費用は発生しません。さらに仮住まいを用意する必要もなければ引っ越しも不要です。あくまでも今ある設備を最大限に活かしながら、改修や交換箇所だけをピンポイントで工事しますので、そのための費用だけになります。
しかしリフォームの場合でも「フルリフォーム」という大掛かりなものの場合には、建て替え並みに費用が発生することになります。
4. どちらにするのかの決め手
最終的にどちらを選択するのかということですが、目的によって決めることができるのではないでしょうか。トイレを最新式にしたいであったり、キッチン周りを入れ替えたいであったりと目的が部分的であれば、リフォームになるでしょう。ツーバイフォー工法などの元々の家の構造によっては向いていない場合もありますが、コストを最小限に抑えながらも理想を実現することができる手段です。
建て替えを選択するケースというのは、築年数が経ったことによる耐震面での不安や建物の構造の見直しを行いたいなど、部分的では解決しない場合です。あるいは一度リセットして全く新しいテイストの家にしたいという場合にも向いています。そのほかにもシロアリ被害などによって意図せず建て替えなければならない状況になってしまうということも少なくありません。
どちらにも一長一短ありますので、まずは目的を明確にした上で、予算的に実現ができるのかを検討しつつ、工事期間中の生活のことも考えてリフォームか建て替えを選択するといいでしょう。
5.まとめ
リフォームと建て替えにはそれぞれメリットとデメリットがあります。今、住んでいる家に対してどんな不満や悩みがあるのかで、無駄に費用をかけてしまうことなく生活しやすい住空間を手にいれましょう。
「株式会社建快」では長年経験を積んだ確かな技術を持つ職人がおります。特にリフォームを得意としておりますので、長年住み慣れたお家をどうすればよいのか悩みの方はお気軽にご連絡ください。
