新築で建てた家も何年か経過すると雨漏りすることがあります。雨がダイレクトにあたる屋根からの雨漏りが多く、天井にシミが浮き出たり、雨漏りがひどくなると部屋の中でバケツなどを用意して雨水を受けたりすることもあるでしょう。
雨漏りは、建物全体を湿らせる原因です。湿気は家の劣化を促進させ、壁や天井の木材を腐らせるので、一刻も早い修理が必要になるのです。今回は、屋根の雨漏りについて詳しくご紹介します。
1.屋根の構造
正しく施工されている屋根は時間が経過しても、簡単に雨漏りするほど経年劣化しません。しかし、近年は気候変動が激しく、屋根は40度を超えるような夏の直射日光に照らされ、ゲリラ豪雨といわれるスコール以上の雨も降ります。
このように大きなダメージを受け続けることで、屋根は劣化する速度が速くなり、雨漏りが起きやすくなるのです。なぜ雨漏りが起きるのか、まず、屋根の構造について解説します。
1-1.屋根は瓦だけではない
屋根と聞くと、瓦や金属屋根を思い出しますが、瓦の下にも屋根を構成する部材が施工されています。まず、屋根の土台になる垂木(たるき)が、屋根の傾斜に沿って上から下へ流れるように約45cm間隔で支柱に組まれます。屋根面の荷重を支える役割があるのです。
垂木の上に野地板(のじいた)を張り巡らします。野地板は非常に強度の高い構造用合板で、貼り終わると板でできた屋根の形になるのです。野地板も屋根の土台になる重要な部分で、耐用年数が20年~30年あります。
野地板の上に「防水紙(ルーフィング)」を設置します。実はこの防水紙が雨から室内を守っているのです。瓦や金属屋根からの雨が漏れたときに、雨水の侵入を防ぐ最後の砦の役割を果たします。
1-2.屋根材は雨漏りに対し二重防御
防水紙の上に建物の屋根として目に入る瓦などの屋根材が葺かれます。屋根材は、1年365日、風雨にさらされ紫外線も浴びているのです。自然環境に強い材料などいろいろな種類が出回っているのです。屋根材は建物の外観としての役割もあります。
同時に、屋根材が受けた雨水を、的確に雨樋まで流す一時防水の役割を果たしています。屋根は瓦などの屋根材と、万が一雨水が浸入した際には防水紙(ルーフィング)が雨漏りを防ぐ、二重の防水構造になっているのです。
2.雨漏りの原因
屋外にある屋根は、紫外線や雨水をダイレクトに浴びていて、経年劣化や劣化からくる破損が起きます。その破損が直接雨漏りを引き起こすこともあり、雨漏りのきっかけになることもあるでしょう。以下で、屋根からの雨漏りの主な原因について解説します。
2-1.屋根の経年劣化による雨漏り
屋根には耐用年数があり、寿命があります。スレート屋根の耐用年数は30年(メンテナンス周期5年)です。ガルバリウム鋼板で30~40年(M周期15年)、トタン屋根で20~30年(M周期10年)と言われます。和瓦(釉薬瓦)は30~50年(M周期15年)、セメント瓦で30年(M周期10年)でしょう。また、アスファルトシングルで30~40年(M周期5年)以上が、標準的な数字です。
この数字はあくまで標準であり、日差しが強い環境や豪雪や豪雨地帯、寒暖差が激しい地域ではもっと短くなる可能性があります。和瓦(日本瓦)は、年月が経過すると劣化し割れやすくなります。金属屋根は、雨や雪の影響を受けで錆が生じ、穴があくこともあるのです。
2-2.雨仕舞板金からの雨漏り
建物内部に雨水が入り込まないため、「谷どい板金」「棟板金」「天窓板金」など、屋根の各部分に施されている防水加工の「雨仕舞(あまじまい)」には、板金が取り付けられています。その板金も経年劣化で、凹んだり、錆びて穴があいたりして雨漏りが起きることもあります。
雨仕舞には、トタンを使うことが多く、トタンの耐久性能は10年程度で、それ以降に穴のあく傾向があるのです。雨仕舞に使われる板金の劣化が原因となる雨漏りの発生は、多く見られます。
2-3.ルーフィングからの雨漏り
雨漏り防止の最後の砦、防水シート(ルーフィング)にも耐用年数があります。製品により耐用年数は異なりますが、標準的な耐用年数は20年が目安で、その後は防水効果が劣化し、雨漏りが起きることもあるでしょう。
2-4.スレート屋根のひび割れ・和瓦の割れ
スレート瓦の塗装が劣化し、防水性が低下してくると、水分を吸い込み膨張し、太陽光を浴びて水分が一気に蒸発すると乾燥します。このように、膨張と収縮を繰り返すことで屋根材が耐え切れず、ひび割れが発生することもしばしばです。
和瓦も台風の強風で飛んできたものが当たり割れたり、地震でずれたりすると、そこから雨漏りが始まります。屋根のひび割れは雨水が侵入し、屋根材の劣化を早める原因になります。
3.屋根の雨漏りは早期対応が重要
雨漏りを放置しておくと、雨が建物内に侵入し建物全体が湿気て、カビが発生しやすくなります。それにより、建材が腐敗する恐れもあります。屋根の雨漏りは早急な修理が必要なのです。
3-1.おすすめできないDIY修理
屋根のDIY修理は、避けましょう。まず、屋根の修理は高所作業です。転落すると生死にかかわる事故につながる危険性があります。また、屋根はデリケートな部分もあり、屋根に上がったことで、屋根そのものを傷めることがあります。正しく修理できないこともあるので、自分で修理することはやめましょう。
3-2.雨漏り修理は信頼できる業者に依頼しましょう!
素人には、雨漏りの原因箇所の特定すら極めて難しい作業です。一方、修理専門業者は雨漏りしている劣化箇所の状態を見極め、最適な修理方法を選び、最適な材料と最高の技術で雨漏り修理を行います。修理知識と経験のある業者に依頼することで、精度の高い修理が実施され、屋根の寿命が延びるでしょう。
4.まとめ
屋根の雨漏りが起きたら、至急修理を依頼しましょう。雨漏りの原因箇所特定と、適切な補修方法は、業者でないとわかりません。そこからも、信頼できる確かな技術力を持った業者選びが重要になってくるのです。
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